それからのお嬢様は
会社から戻られると
毎日のように崎本様の
元へと向かわれた。

花恋「春川、車を回して頂戴。」

春川「どこへ行かれるのです?」

花恋「彼の所へ行くのよ。」

崎本様に会いに行く時に声をかけるよう
申し出たのは、もちろん私だ。
お嬢様を訳の分からない乗り物に
乗せるくらいなら私は喜んで車を出す。

でも何故だろうか。