業者の人はてきぱきと作業を 進め、あっという間に 春川の部屋に今日、彼と 選んだベッドが運びこまれた。 業者「ここにサイン頂けますか?」 花恋「はい。」 頭を下げ玄関を出ていく業者の人を 見送ると私はその場に立ち竦んだ。 今更、どんな顔をして春川のいる ダイニングへ戻ればいいのか分からない。 だからと言ってここに ずっといる訳にもいかない。 ...春川の顔を見たくない。 初めてそう思ってしまった。