ふと、我に返る。

声が聞こえたから。

「なぁーなぁー、これで大丈夫?」

目の前に小さな光が浮いていた

そして、声はその辺りから聞こえたんだ。

「なぁー、大丈夫?起きてますかー?」

静止した俺に、光は話し続ける。

「駄目だ、石になってる。」

光が俺の周りをくるくると飛び回る

「………あの、さ。ちょっと聞いてもいいかい?」
「お!起きてた!どうぞどうぞ!」

「…夢、ですよね?俺事故にあった記憶とかないし。」

自分の質問に自分で笑いそうになる。
というか、笑ってしまえば夢だと言ってくれる気がしたんだ。

「俺、まだ死んだりとかしてませんよね?」