人は、いつもと違う現実を目の当たりにすると気が動転し、パニックになる生き物だと思っていたのだが。


そんなことを考えながら、俺は携帯を手に取る。

携帯の画面には ー7:53 月曜日ー と出ていた。

(あれ？時間はあってるけど曜日がずれてる。)

設定し直そうと携帯のパスコードを入力し、開く
カレンダーのアプリを開いたら、また驚かされた

ー〇⚫◎○年 7月32日 月曜ー

寒気がした。

アプリのバグなのか？それとも夢だからか？
俺の頭がやられたのか？この暑さで？

いろんな考えが、濁流のように勢いよく頭の中を流れ、混ざり、そして俺はパニックになった。

【どうしようなんだありえない怖いよかった人間らしいじゃんヤバイよなこのまま皆と会えない死んだのか誰か助けてくれ】


とめどない感情の氾濫は、俺にその場に立つことさえも許さない。

そうだ、こんなのは夢だ、決まっている。
明晰夢ってやつだろ？確か。意識ある夢。
よかった、じゃあ大丈夫だ！

勝手な自己暗示で安心しかけた俺の、目を覚まさせるかのように、声が聞こえた。