けたたましい耳元のベルと、騒がしい虫たちの合唱で俺は目蓋を開いた


ーー6:38 火ーー

電子目覚ましの文字盤には、デジタルでそう書かれていた

(…まだ寝れる。あと10分は行ける)

止めた目覚ましを布団の中に引きずり込み、それと一緒に布団へくるまっていく。

………暑い。

そう感じながらも、この暑さを手放せないまま、また俺は目蓋を閉めていった