あ、ここか。
「わかった!行ってくるね!」
「ありがとう」
家を出る。
心臓が痛くなったから心配だけど、多分大丈夫。
「陽菜?」
「雪斗くん!」
急に聞こえてきたから誰だろうと思ったら雪斗くん。
「あれ?どうしたの?」
ここは私の家の近くだし、雪斗くんはここら辺じゃないはずだけど⋯⋯。
「打ち上げに行ってる途中」
「学校と遠い所でするんだね」
「ほら、ここら辺に宴会的なのができるお店があるだろ?」
あぁ、たしかにある。
「そこ、俺のクラスメイトの家なんだよな」
「わぁ!そうなんだ!それはすごいね」
だからかぁ。納得。
「あ、文化祭どうだった?」
「楽しかったよ!ありがとう!誘ってくれて」
「それは良かった」
雪斗くんはニッコリと笑う。

