渡されたのは1枚の入場券。




「あの⋯⋯これは?」




「これ、俺の学校の文化祭。これあったらタダで入れるから」




え、文化祭って、お金とるの?知らなかった⋯⋯。




「友達と一緒に来たら?楽しいと思う」




「あ、ありがとうございます!初めて話したのに⋯⋯」




こんなに良くしてくれるなんて⋯⋯。





やっぱり性格までよかった。




「名前」




「え?」





「名前は?」




「あ、城木陽菜です⋯⋯」




「陽菜、ね。俺は白石雪斗」




よ、呼び捨て!?ハードルが⋯⋯。




「雪斗くん⋯⋯」




なんか、名前までかっこいいな。