「遥斗くーん!」
「今日遊びかない??」
「ねぇってばー!」
月宮遥斗。彼が転入してきて1週間。隣がうるさい。
性格最悪のくせに女子にモテモテ。
顔がよければいいなんて、女子って、、、
早く席替えしないかな、もーこんな席嫌だ。
「うるせぇー」
たかる女子を冷たくあしらう月宮 遥斗。
これのどこがいいんだか。私にはわかんない。
この空気に耐えれなくなって彩の席に移動。
「彩〜!助けてーー」
「月宮くんカッコイイからいいじゃん!性格は冷たそうだけど、みんな乃亜のこと羨ましがってるよ〜〜??」
「私は顔にホイホイ釣られるよ〜な女じゃありません〜」
出来ることなら誰でもいいから席交換してほしいよ。。
あれ以来1度も話してないけど、授業中いっつも視線を感じる。なんでか分からないけどすごい見られてるんだよね。
「おい」
「へ?」
「ちょっとこい」
は??
意味わかんないんだけど、
急に来たと思ったら私の返事なんて聞かずにどこかに連れてかれる。
「ちょっと……!月宮遥斗!なんなの!!」
「……なんでフルネームなんだよ」
「別にいいでしょ!それより手離して!」
掴まれてる手首が痛い。
「……昔は遥くんだったくせに」
「え?」
月宮遥斗が何か言った気がしたけど声が小さすぎて聞こえない。
「なんでもねーよ」
なにそれ。
「で、なに?」
「別になんでもねーよ」
「はぁ!?」
ほんっとになんなのこいつ!
勝手過ぎない?なんでもない??なにそれ!意味わかんない。
はぁ、時間の無駄
意味わかんない奴。
「のーあー!」
「樹人!」
風原 樹人(かざはら みきと)
樹人とは遥くんと3人でよく遊んでいた。今でもそれなりに樹人とは仲がいい。
「遥斗が帰ってきたんだってな!!良かったぢゃん!同じクラスで!」
は??
「俺今日まで休んでてさ、だからさっき知ってびっくりしたよ!・ ・ ・て!一緒に居たのかよ!」
え?樹人何言ってるの??
どーゆうこと??
「ちょっと待って」
「久しぶりだなー遥斗!ちょー変わってるし!」
だって、遥くんはこんな人じゃ、、
「ほんとに、遥くんなの??」
「だったらわりーかよ」
うそ……
「え、乃亜気づいてなかったの!?」
ほんとに遥くんだったなんて、、
「だって、昔はあんなに優しかったのに……遥くんは気づいてたの?」
「さぁな、昔と今は違うんだよ」
そー言うと月宮 遥斗、いや、遥くんは教室の方えと戻って行ってしまった。
「遥斗まてよー!乃亜また後で!」
遥くんのあとを樹人が追いかける。
たしかに顔の面影はある。だけど、まるで別人。
だけど、遥くんて知って『嫌い』この思いは消えた。きっと好きなんだ。
自分でも不思議だしおかしいてことぐらい分かってる。だけど、10年以上も好きだった人。
本当に遥くんなんだったら、昔の遥くんに戻ってほしい。
見た目はそのままでもいい。ただ優しい遥くんに戻ってほしい。
遥くん、私頑張るよ。


絶対あなたを変えてみせる。