ピッーピッピ_______________ピッーピッピッーカチ
まだ眠い。。
けど起きないと。
「ふぁ〜」
大きなあくびをしてベットから立ち上がる

柳瀬 乃亜(やなせ のあ)高校2年

今日もまた、遥くんの夢を見た。会いたいな。また会えるのかな。
遥くんと「結婚しようね」て約束をしてから12年
遥くんのことを忘れた時なんてない。







キーンコーンカーンコーン──

「乃亜ー!おはよー!」
ギリギリで学校についた私にぎゅう〜っと抱きついてきた彩。
「彩おはよ!」

橋本 彩奈(はしもと あやな)
彩とは小学校からの親友!

「乃亜聞いた!?今日このクラスに転校生が来るんだって!しかもイケメンらしー!!」
転校生ね〜、
「へ〜、」
いくらかっこよくたって私には関係ない
「もー!無関心すぎ!そろそろ新しい恋しなよー、一生会えないかもしれない人なんてわすれなよ!そのほーが乃亜も幸せになれるよ?」
そうかもしれないけど、でも私は遥くん以外の人なんか好きになれない気がする。
会えなくなって何年経ったってなぜか好きでいられる。
自分でも不思議だけどねw
「私は遥くんしか無理w」
「なにそれーw」




「みんな知ってると思うが今日は転校生を紹介する」
朝のHRが始まって先生がそう言うと教室がザワつきはじめる。
「どんな人かな」「そうとうイケメンらしーよ!」
そんな声が飛び交う。
けど、私には正直どーでもいい。
ねむいな〜なんて考えながら手に持つケータイに目線を戻す。
「月宮〜入っていいぞ」
ガラ-
「「きゃーーー!」」「予想以上なんだけど!!?」
1度静まり返った教室がまたざわめき始める
「月宮 遥斗(つきみや はると)宜しく」
え?
聞き覚えのある名前に一瞬教室の前に立つ人に目線を移した。
そこには金髪に近い明るい髪色にピアスをつけたヤンキーみたいな人。
うちの学校そういうのありだっけ?
目が合った瞬間また手元のケータイに目線を移した。
なんだ、本当に遥くんかと思った。
月宮遥斗。遥くんと同姓同名。
けど、どー見たって遥くんじゃない。少し似ている気もしなくも無いけど、遥くんはもっと優しそうで可愛い感じだった。
何年も経ったっていってもここまでは変わらないよね。
「月宮は、柳瀬の隣な」
「え?」
隣の席。そう言えば私の隣はいないし、空いてるのはここくらいか。
「月宮くんだよね、宜しく」
「・ ・ ・」
え、私今無視された???
一瞬こっち向いたし気づいてない訳じゃないよね?
「あの...」
「なに?」
なんか、怖い。
オーラが、うん。関わりたくない。
「何でもない」
「あそ」
態度酷すぎでしょ。
いくら顔が良くたってこんな性格じゃーね。