皐月
「とりあえず、気をつけて行きますよ( 笑 )」


日和
「そうして下さい!」


それから15分くらいで皐月は駅までやってきた。


「お待たせ、日和。待たせてごめんな」


「ううん、そんなに待ってないよ。私、人を待つのって好きなんだ」


「変なの」


そう言って、いつもみたいに笑う皐月。


「だって、待ち合わせって、その人がいつ来るかな、いつ来るかなってワクワクするでしょ?」


「まぁ、な」


「それと同じで、長ーい列とかでも、待てるよ。たまにいるでしょ、こんな長い時間待てるかぁ!って人」


「あぁ、そういう飲食店の行列なら待てるな」


「でしょ?それって楽しみがあるからだよ」


「だな。じゃあ、今待ってるバスにも楽しみあるの?」


え、そ、それは、別に無い気がする。


「ん~、座れる!かな」