今日はたまたま皐月の部活が無いって予定で、初めて一緒に帰ることになっていた。


部活なら、仕方ないよね………。


ちょっと悔しいけど。


「じゃあ、行ってくるわ!」


「行ってらっしゃい」


遠ざかる皐月の背中に弱っちく手を振る。


「………私も帰るか」


教室に置きっぱだった鞄を引きずるようにして、校舎をあとにした。


それから駅に着いて、乗り換えのバスを待っていると、


ブーブーッ。


皐月
「たんなるミーティングだけだった!」
「今どこにいる?」


もしかして、一緒に帰れるのかな!


日和
「今、駅にいるよ。次のバスが来るまであと40分はある」


皐月
「了解!」
「今から急いで行くから、そこで待ってて」


日和
「了解!そんな急いで転んだりしないでね?」


皐月
「大丈夫だよ( 笑 )」
「俺は日和とは違うからね」


日和
「んん?!聞き捨てならない!」