もう一度。

「今、そんなこと出来るんだ!とか思ってたでしょ?本当はもう起きてたの」


な、なんだ、気付かれてたんだ。


「けど、皐月、今私が思ってたこと当てたよね?なんで?」


「それはもっと簡単。日和って、すぐ顔に出すから」


慌てて、私は自分の顔を掌でぴしゃぴしゃと叩く。


「叩いたって、その表情は消えないよ」


「た、たしかに………」


「まさか、ほんとに消えると思った?」


えと、少しは、まぁ。


この状況でそんなこと言えない!!


「ほんとに、日和って見てると面白い」


「お、面白くなんかないよ!」


「日和はそう言っても、俺は違うから。日和のこと、ずっと見てたくなる」


そ、そんなこと言われたら…………。


「あっれぇ~!?日和さん、お顔が真っ赤ですけども」


「れ、玲依ちゃん!!?またぁ、もう!!赤くなんかありません!」


私は少しムキになっていた。