高校に入って初めての遠足は、市内の山の登山。


今までに一度もしたことが無くて、大丈夫かヒヤヒヤものだ。


私は他の人よりも少しドジですぐ転ぶ。


足だけは引っ張らないように頑張らなきゃ!


集合場所は登山口のあるロープウェイの乗り場。


少し早く着きすぎてしまって、待ち時間をどうやって潰そうかと思っていると、一台のタクシーが近付いてきた。


降りてきたのは、同じクラスの清川皐月君。


皐月君の後から、他に女子一人と男子一人。


一瞬、あの女の子と仲良いのかな?なんて思った。


けど、すぐにその考えは捨てた。


だって私には何の関係もないんだから………。


「早く、玲依ちゃん来ないかなぁ」


玲依ちゃんっていうのは、四月に会ってから、最初に出来た友達。