~玉置氏のある一日 ②~


午後11時。(あるじ)からの電話。

『明日の朝、人数を集めて欲しいんだけどね』

普段より硬い声に一瞬、緊張が走る。

「どれくらい必要ですか?」

鹿島を筆頭に面子のリストを思い浮かべ、招集できる頭数を計算する。

『手当たり次第、かき集めろ。先を越されると面倒だからな』

「承知しました。場所はどこです?」

『コンビニだ』

「・・・・・・・・・強盗ですか?」

『つまらない冗談言ってるんじゃないよ。明日の朝7時に販売開始の、ディ〇ニーキャラクターの限定グッズを樹が欲しがってるから、並ばせろって言ってる』

「・・・・・・・・・・・・・・・」

『全種類、漏らさずに手に入れさせろよ?』

ツー、ツー、ツー。





「・・・鹿島か? 明日の朝、何人集められる?」

『! どこをヤるんですか?』

「・・・・・・・・・コンビニだ」

『・・・強盗っすか?』



【おわり】