無事に授業中に当てられる事はなく下校時間に入る。
部活はもちろん美術部で今日は活動日だ。
授業が終わるとバックに教科書を詰め部室へ行く準備
をする。唯一の幸せの場所へ少しでも早く向かう為に
小走りて急ぐ。角を曲がればもう部室だ。さっきよりも
急ぐ。すると角から誰かが出てきて衝突してしまった。
(やばい、、先輩とか先生だったらどうしよう…)
頭の中で色々考えていると向こうから
「大丈夫か?!怪我とかねーか?」
上の方から爽やかて透き通った声が聴こえる。
「え、あ大丈夫です…急いでたもので、すにません!」
先輩だと怖いので顔を見る事が出来なくて下を向いていた。
「何組の人?」
「に、二組です…」
(こんなに下向いてたら先輩に怒られるかな…)
少し顔を上げて声のした方へ向いた。
すると目に入ったのは名札だ。
同じく(1ーⅡ)のバッチを付けていた。
「お、俺も二組だよ、!名前は?」
「舞原凛華です…」
「俺は琉真!琉真って読んでくれ」
透き通った声。私はこの時点で少し心が動いていた。