それよりもあたしは睦月と別々の部屋なの?


何を頼みごとするの?あたしは聞いちゃいけないの?計画の話?


ねぇ………


「話終わったら迎えにいくから。そんな泣きそうな顔すんなよ。」

あたしの髪を撫でて睦月は笑った。
同い年なのにお兄ちゃんみたいだな。

あたしは睦月をしばらく見つめていた。
だけど睦月は「じゃあな」と言って後ろを向いた。

あたしはただ背中を見つめるだけで…

追いかけることも出来なかった。

「苺香様、睦月様は必ずお戻りになさいます。そんなご心配されなくても。」

水瀬さんは白い髭を動かし、笑った。
仕方なくあたしは水瀬さんの後ろをついていくことにした。




この後のことを知らずに────