下でお母さんが泣いているような声が聞こえてくる。


思い出させてごめんな。きっと俺は最悪な息子だよ。俺を引き取ったばかりに…


苺香の声がすぐそこで聞こえて、少し肩がびくついた。





バタン






ドアが閉まる音が聞こえて少し安心した。






なんで安心したんだろう。少しホッとした安堵感。
一時的なものかな?

また笑いあえるかな?

また明日の朝




「おはよう」


って挨拶交わせるかな?


俺はそれだけを希望に持ち少し眠りにつこうと

瞼を閉じた。


瞼の裏には苺香やお母さんお父さんが笑っていた。



明日も


苺香におはようの挨拶を交わし

お母さんに朝ご飯の文句を言って

お父さんとお母さんのラブラブっぷりをバカにしたり


苺香に微笑みかけたり


ゼリーを食べたり



少しゲームをしたり。






そんな明日がくるんだと思っていた。