大体、彼女いるならなんで私と別れたのかどうか確認したのよ!!



ちょっと天然まじりの琉偉は、今も健在なようだ。




「よし、そろそろお開きにしますか!!次は週末ね。」




百合さんがテキパキと次の二階会の日程を決めて、お開きとなった。




なんとも複雑な気持ちに浸りながら、さっさとこの場から立ち去りたい一心で席を立つ。




「柚奈、楽しかった?」



百合さんが、気を遣って話しかけてくれた。




「はい、とっても。また来ます。」




楽しかった。



楽しかったけど、すごく疲れたのもある。



「それじゃ、おやすみなさい。」




百合さんにぺこりと一礼し、玄関に向かった、その時だった。




「あ、柚っ…」



琉偉に呼び止められた。




「な、何…」




「あのさ…」



と、琉偉が続きを話そうとした瞬間…




「柚!?琉偉、あんた柚奈のこと柚って呼んでるの!?」



あーみんにしっかりと指摘されてしまった。




「え?ああ、まあ…」




曖昧な返事をする琉偉に、二階会のみんなが怪しげな目で見てくる。




「同級生なんて言ってるけど、それ以上の関係じゃねーの?元カレ元カノとかさ!!」




ずっ…図星……。




麗華さんまでもが私たちを見つめてくる。




どう言い訳しようか悩んでいたら、琉偉がケロっとした表情で言い返した。




「柚は柚だし。ずっとそう呼んでたから、今さら何でって言われてもなぁ。」




「あ、そう…」



琉偉の答えが普通すぎて面白くなかったからか、みんながそれ以上追求してくることはなかった。




「じゃ、おやすみ〜。麗華、駅まで送るよ。」



そう言って麗華さんと出ていった琉偉の背中を見つめる。





…てか、何の話だったのか聞いてないよ!!




私の感情は、琉偉の言動に振り回されっぱなしだった。