借金取りに捕らわれて 2

押し込まれた部屋の中、玄関でこのまま立ってるのもなんだしと、明かりをつけて靴を脱ぐ。


取り敢えず雪斗君が呼びにくるまで待ってよう。


彼の良い考えが何かは分からないが、待ってれば時期分かることだ。


だけど、良い考えってなんだろう?


あれ?私、なんだかちょっとわくわくしてる?


それはきっと…


雪斗君が真吾と重なってしまうからだろう。


鍵を靴棚の上に置けば、コトリと静まった部屋にやけに響く。


こうして一人暮らしをする前は、実家で真吾と暮らしていた。


仕事で多忙な両親は殆ど家には帰らず、兄と姉は大学進学と共に家を出た。


だからか、家族の中では真吾と一番長くいた気がする。







『姉ちゃん、姉ちゃん。良いもん上げる!』







ふと、昔の記憶を思い出した。