「すみません、無理矢理ついて来てしまって。拓海さんの立場上、誰かに見られたらー」

「まっ、良いんじゃね?小寅、成り立ての下っぱだし。見られても分かんないだろ。」



この二人は…

もっと危機感持てよ!


「拓海さん、下っぱとか傷つきますよ。」

「本当のことだろ。」

「本当のことですけど。」


俺の心配を他所に、二人は久し振りの再会にはしゃいで笑っているのが、余計にイラッとする。


「にしても、この部屋いつ来ても落ち着かないよな。」


挨拶を切り上げ、隣の部屋に入った拓海さんがうんざりした声を出した。