【和調】
ガタンバタッ!
!!
大きい鈍い音がして、私はことを弾く手を止めて障子の外をみた。
すると
『! 大変!』
男の人が倒れていた。
私はすぐに駆け寄って、
『大丈夫ですか!?』
と声をかけた。
すると
「はあ、は、ヒューーぁ、うっ、はあはあ」
う、どうしよう、、喘息?
!!そうだ薬!
『ちょっと待っててください!!死なないでください!』
私は急いで階段を駆け上がり、ダイニングに行って薬を持った。
その後すぐに地下に戻って、茶道や書道の洗い物用の小さなキッチンでコップに水を入れて薬を飲ませた。
『死なないで!ねえ!大丈夫!?』
私が焦ってそう叫んでいると、
やがて男の人の呼吸が安定してきて、
話せる状態になった。
はぁ、良かった。
『大丈夫ですか?』
「はい、ごめんなさい、」
『いえいえ、全然気にしないでください。』
「ありがとう。俺、神崎永和です。」
『あ、私は若宮和調です。』
「これからよろしくね。」
『え?あ、よろしくお願いします。』
っていうか、あれ?何か忘れてる。
............ ...!!
『あ!もう6時すぎてる!、ごめんなさい!お出迎え出来なくて!』
「いや、大丈夫だよ。それよりすごいね。筝、」
『いえ、全然です。何ヶ月ぶりだろうっていうぐらい弾いてなかったので。』
「全然そんなの感じないくらい上手だったよ 」
『、ありがとうございます。』
私は少し恥ずかしくなって、下を向きながら返事をした。
私なんてまだまだなのに、お母さんに比べたら全然なのに。
『あ、そうだ。お腹空いてますよね。』
永「あ、実は結構空いてて、(苦笑」
『じゃあ、もうご飯は出来ているので、一緒に食べましょう。』
永「いいの?あ、でも体が弱いせいで俺はあんまり塩辛いのとか、味が濃いものとかは食べられないんだ。」
そう言って、永和さんは少し悲しそうにした。
だから、
『和食が好きだと伺いましたので、和食にしてみました。1度食べてみてダメだったら、何かすぐに作り直します。』
そう言って私はにっこり笑った。
永「ごめんね。」
この人よく謝るなぁ。
自分が迷惑かけてると思ってるのかな、
そこで私は
『そこは、ごめんじゃなくてありがとうって言ってくださいよ。笑
謝罪より感謝の方が気持ちがいいです。』
永「あはは ごめんね。あ、ごめんって言っちゃった。あ、えっと、ごめんね、あ、ダメだ、『笑笑 ふふっ。面白いですね。大丈夫ですよ。すぐに直さなくても笑』
.........ありがとう。笑」
『ふふ、いえいえ。』
『じゃあ、行きましょう!階段大丈夫ですか?しんどくないですか?』
永「大丈夫だよ。ありがとう。」
そう言って、永和さんと一緒に階段を登って、ダイニングルームに行った。

