傷を負った少女

《海斗STORY》

「か、いと……」

「……っ!!!」

夏美は、俺の名前を呼んだ。

夏美は、俺のことを思い出してくれたんだ。

そうしていると、夏美は目を見開き、震えだした。

「夏美?」

「やっ……」

「夏美!どうしたんだ?……」

俺は夏美の視線を追ったが、誰もいなかった。

「かい、とっ……」

「帰ろう」

ここにいちゃマズイ、そう思い、夏美をおぶって歩きだした。