記憶……

取り戻せるかな……

「……!」

「夏美?」

「やっ……」

「夏美!どうしたんだ?……」

なんで怖いのか分からない。

だけど、なぜか身体が反応するんだ。

「夏美、大丈夫だから、落ち着け」

「かい、とっ……」

「帰ろう」

そう言って、海斗は私をおぶった。

そして、黙ったまま、歩きだした。