だけど、その優しい眼差しの中に、悲しそうな感じがした。

「海斗くんは、どこに行ってたの?」

「俺?高校だよ」

「高校?」

「ああ」

そうなんだ……

なんでだろ……

「海斗くん……なんで私だけなの……?」

「えっ……?」

「私、なにか悪いことしたの……?なんで……海斗くんのこと知らないし、みんなだって知らない……お家の周りも全然違う……それにっ……みんなわけ分からないことばっかり言うっ……」

私は頭を抱えた。

頬に、涙が伝う。