傷を負った少女

「じゃあ、俺と優希はこっちだから」

「おう」

「じゃな」

「じゃ」

「ああ」

見えなくなるまで見送り、俺は自分の家に向かった。

「ただいま」

「おかえり!」

「兄ちゃんおかえり!」

「ただいま」

夏衣はしゃがんで、と合図した。

「ん?」

「あのこと、お母さんに言わない方がいいでしょ?」