この手をぎゅっと、離さないでね?




お弁当箱のような軽いものでも持ってくれる、その優しさにキュンとしながらも。

先を歩いていく背中を小走りで追いかけた。



「ありがとう」

「ん?何が?」

「いや、お弁当箱持ってくれて」

「え?荷物持ちは男の仕事だろ?」



さも当たり前のように言いながら、あいた方の右手で私の左手をぎゅっと握ってくれて。

洋くんが私をお姫様のように扱ってくれるから、さっきからもう胸がキュンキュンなりっぱなしで…。



「ねぇ、洋くん?」

「なにー?」

「この手をぎゅっと、離さないでね?」



そうやって、前よりもっと洋くんのことを好きになっていく。

このままずっと、洋くんのとなりで幸せを感じられますように。





*END*