この手をぎゅっと、離さないでね?




「つーか、俺はお前に何度も救われたんだぞ。いじめられてる俺に、優しい言葉をかけてくれたのってお前くらいだったし」

「……そんなこともう忘れたわ」

「は?物覚えが悪ぃやつだなぁ。お前、俺がひとりで休み時間に遊んでるとき一緒に遊ぼうっつってきたじゃん」



そんなことがあったんだ。

そのときに私はもうこの町を離れていて、都会に住んでいたからまったく知らなかったなぁ…。



「中2のとき、お前ひとりで夜の公園のベンチに座ってただろ?だから俺も、あのときお前に声かけたんじゃん。一緒に遊ばねぇ?ってよ」

「あー……あったな、そんなことも。俺もあのとき、お前には救われたわ」