この手をぎゅっと、離さないでね?




洋くんの背中に腕を回して、胸にぴったりと頬をくっつけていると安心する。

こうしているときが、私がいちばん幸せを感じる時間だもん。



「で?階段で尾崎と何を話してたんだ?」

「え……。何をって?」



何って……光琉くんに男の子の気持ちを聞きたくて。

好きな人と部屋で2人っきりでいたら、ムラムラしないの?って……。



「なに?俺に言えない話し?」



私を見下ろす洋くんの瞳はじとっと、まるで怪しいものを見ているかのようだ。



「あー……いや、そういうわけでは…」



恥ずかしいから言いたくないなぁ。

洋くんが昨日寝ちゃったから、私に色気がないのか悩んでいるなんて。