この手をぎゅっと、離さないでね?




道路の脇にたくさん自転車がとめられていたから、そこに私たちも自転車をとめた。




「屋台でも見て回るか」

「そうだね」



外はまだ明るいし、もっと暗くならなきゃホタルは見えない。

暗くなるまで、何か食べながら時間を潰すのもいいね。



洋くんと手を繋いで、道路の両端にずらりと並ぶ屋台を横目に歩く。



焼きそばかぁ…いいなぁ。

あっ、でもイカ焼きも美味しそう。

だけどやっぱり、ベビーカステラも捨てられないしなぁ。



「洋くんはなにを食べたいの?」



左となりを歩く洋くんの顔を見上げると、

「あーっ、洋!」

と、前から詩織ちゃんが手を振りながら駆けよってきた。