『ルークス魔法学院』

この名前を聞けば大抵の人は、ああ、あの名門か…となるだろう。

500年の歴史と格式高い厳格な名門魔法学院。

しかも倍率は60倍超え。

おまけに魔力量によって振り分けられたクラスと全寮制。

それが、ルークス魔法学院である。

そして私は春から晴れてよりここの生徒になる。

先程から鼻高々に説明しているのはそのせいだ。

しかし、出来損ないを極めたような私が何故この学院に入学できたのか。

それは私の魔力量が多いお陰だ。

いや、私の場合『多すぎ』た。

恐らく常人の7倍は軽くあるだろう。

それが故、調節が難しく、人よりも1つの魔法を成功させるのにそれはそれは時間がかかった。


しかも現代社会は生活のほとんどを魔法に頼っている。


私が出来損ないだというのも仕方のないことだろう。

まあ、よく転んだり、物忘れが激しかったり、そういうのは生まれつきだが。


何にせよ、私の高校生活は始まった。