...はじめは、ユウを忘れるなんてできなかった。



「...忘れる必要なんてないよ。



過去にすればいいの」



つくづく、あたしの周りにはやさしい人しかいないなぁ、と。そう思った。



あの日、泣きながら奈子の家の隣にある実家に帰った時も、



両親とお姉ちゃんは驚きながらも受け入れてくれた。