「わ、やば」 私は思わず柱の陰に隠れる。 日が落ちるのが早くなった秋の夕方。 部室の鍵を教員室に返しに行き、ドラマの最終回を楽しみにルンルンで帰宅しようとしていたその時。 下駄箱に寄りかかっている男子が目に入った。 柴山真智。 私の好きな人。 170cmの私より背が少し高くて、目の下のホクロがチャーミングで笑顔がものすごく可愛い彼。 超絶イケメンって訳では無いけど、イケメンの部類には入っている感じ。