それでもキミが好きなんだ




羨ましいと言って僻む。

今だって琴音とサキが別れてしまえばいいのに、と本当は心のどこかで思ってしまっているのだから。


「でしょ?
時間がないから三点マッチね」


ダンッ、と一度だけバウンドさせてサキにボールを返す。


すると、ボールをキャッチしたサキが「おう」と返事をするかのようにダンダンッと音を立ててドリブルを始めた。


「手加減しねぇよ」


にやり、と笑うサキは三年前と何一つ変わっていない。


『お前にだけは本気でいくから』
そう言っていたのを思い出して懐かしく思う。


そんなサキに私も笑顔を浮かべて「サキらしいね」と返した。

絡み合う視線、ボールをつく音、すべてが私の全身を通う血を湧き立たせる。