「待って、私今日のハンカチ水色!」


興奮してポケットから取り出してサキに見せつけた。


「マジか!俺なかったんだよねー
それ、俺に貸してくれてもいいんだぜ?」


「ダーメ」


「ケチだなー」


「嘘だよ、いつも貸してくれるから今日だけね」


そう言ってサキにハンカチを渡すとパァっと花が咲いたように笑った。


本当にサキを見ていると心が純粋になるような気がして仕方ないな。それくらい彼の心は綺麗だ。


「さんきゅー、さすがナツ」


「大げさだなあ」


「これで俺、今日の体育活躍できるわ」


「体育って何するの?」


「バスケ」


「あっ……そうなんだ」


たぶん、女子もバスケだろうなぁ。
体育は二時間目。
やっぱり参加しないとまずいよな。