その笑顔に落ちかけていたハートがズバッと見事に射抜かれてしまった。 「私は桜に好かれてるんだよ、きっと!」 「いや、ナツは夏のイメージだな」 「それは名前が夏葵だからでしょ」 「うん」 「テキトーだなあ」 まだうるさく高鳴る鼓動の音がサキにバレないように平然を装う。 「ナツにはテキトーでいいんだよ」 「はー?」 「マジで、懐かしいなあ。 またこうやってナツと帰れるなんて思ってなかった」 嬉しそうな、少し切なそうに笑ったサキの肩を私はポンッと叩いた。