それでもキミが好きなんだ



終わりのHRが終わると、サキが声をかけてきた。


「一人で帰れるか?」


「大丈夫だよ。あんたは今日デートなんでしょ?楽しんできなよ」


家まで無事にたどり着けるかなんて、わからない。


道だってまともに覚えていないけど応援するって決めたんだから邪魔しちゃいけない。


「そうか。ありがとな」


そう言うと、サキは琴音の元へ行ってしまった。

その大きな背中を横目で見ながらスクールバッグに荷物を入れる。


「行かせていいの?」


「えっ?」


いつの間にか隣にいたのはスクールバッグを肩にかけた健吾だった。

思わず、驚きの声を漏らすと健吾はなんとも言えないような顔で笑った。


「今朝のことは嘘なんでしょ」


「今朝のことって…」


もしかして、私がサキのことなんて好きじゃないって言ったことかな?


「咲都のこと、まだ好きなんでしょ」


「…っ」


「ほーら、ビンゴ」


サキと琴音に聞かれていないかと教室をキョロキョロと見渡してみるけど、二人の姿はどこにもなかった。