「っ、」
「許してなんて言わないよ。
好きにしていいよ。
ムカつくなら殴ってくれてもいいよ」
私はそれくらいのことをしてしまったのかもしれないのだから。
琴音のことをたくさん傷つけた。
サキも健吾もそうだ。
みんな、みんな私にとって大好きな人で大切だったから、ただみんなを傷つけないように守りたかった。
だけど、また幼い中学一年生だった私には大切な人を傷つけずに大切にする正しい方法がわからなかった。
だから、せめて、何も知らずに終わりたかったんだ。
「サキのことは奪わないから。
本当にごめんね」
どんなに謝罪したって私の中にあるこの罪悪感は消えてくれない。
ずっと、後悔していた。
どうして琴音たちに本当のことを話せなかったのか。
きっと優しい琴音たちは受け入れてくれたはずなのに。
「謝らないで…!もういい!」
そういうと、涙を流しながらスタスタと足早に廊下を歩いていってしまった琴音。
そんな彼女の小さく震える背中を見つめながら私もまたそっと静かに涙を流した。



