それでもキミが好きなんだ



「なに、彼氏かと思った?」


なんて、おどけたように笑ってみせた。
突き放していたのが嘘のように私たちの距離は一気に縮まって、まるで昔を見ているかのようだ。


「当たり前だろ?」


「あれは元カレだよ」


そう言うと、一瞬、動揺の色をみせたサキだけどすぐに元の表情に戻り、「そっか」とだけ言った。


そうだよ。昨日の夜に別れたんだよ。


向こうでも上手くいってなかったし。
別にショックでもなんでもない。


むしろ、サキに彼女がいたことのほうが何倍もショックで心が締め付けられるように痛い。


私がこんな気持ちになっていることなんて彼はちっとも知らないんだろうけど。