それでもキミが好きなんだ




健吾の言葉にサキが動揺したのが分かった。


そして、チラチラとこちらをみて気にしながら口を開いた。


「まあな」


その言葉に頭が真っ白になって何も考えられなくなる。


もしかして……


「咲都、今日の放課後デートしようよ」


サキの肩に手を置きながら、まるで私に見せつけるように言ったのは琴音だった。


「んー、いいけど」

「やった!どこ行く?」


嬉しそうな琴音の笑顔、妙に近い距離。


それらから二人は恋人同士なのだと予想できた。


本当にそうなのだとしたら、教室に入ったときに琴音がいい顔をしていなかったのは私がこの街に帰ってきたことをよく思わなかったのだろう。


琴音は私がサキのことを好きだったことを知っていたから。


私がサキを奪おうとするかもしれないと思ったのかもしれない。


「あの二人、付き合ってるんだよ」


健吾がこっそり耳打ちをして教えてくれた。


やっぱりそうなんだ。