今までずっと切れかけていた糸がまた結ばれて今度は切れかけたりなんてしないようにかたく、かたく結ばれたような気がした。


「ううん。
だって琴音と健吾は私の大好きな友達だから」


そういって笑うと二人もつられて白い歯を見せた。

今度こそ、ちゃんと言わなきゃ。
私が三年前に姿を消した理由。


「三年前、お母さんが再婚して、
その再婚相手の息子さんがさっきの彼なの」

「……そっか。勘違いして悪かった」

「でも、なんで三年前相談してくれなかったの？」


琴音が、少し言いにくそうにそれでいて、寂しそうに呟いた。


「……みんなに知られたくなかった。
ほら、私昔から心配されるの苦手だし」


すぐ意地を張ってしまう上に人に心配されたり頼るのが苦手な私はみんなに言えなかった。
それに大切な人たちを私の私情に巻き込みたくなかったんだ。