それでもキミが好きなんだ



学校でのいじめや他人同然の親からの強い教育に圧迫されて息をするのが嫌になった時、いつも私を救ってくれたのは思い出の中のサキだった。

どんなに苦しくても、サキにまた会いたいという思いだけでなんとか耐えて生きてきた。


「本当は会いたくて会いたくて仕方なかった。
この三年間ずっとサキを忘れたことなんてなかった。
夢の中で逢えた時は覚めないでと願って、桜を見たらサキと歩いて帰った並木道を思い出しては切なくなって、海を見ると夏にラムネで乾杯して、あのラムネの味がすごく恋しくなって……っ」


言葉にすればするほど想いが溢れてきて、それが透明な涙に変わり、私の乾いた頬を濡らす。


ずっと、ずっと、私の中ではサキが中心だった。

私の世界は、サキが中心でサキのためならなんだって頑張れた。

バスケだってそうだ。本当は二年生でレギュラーなんて勝ち取れない、と周りからは言われていたけどサキに会いたくてただそれだけのために毎日練習終わりに自主練をして、バスケの本だって読み漁った。