それでもキミが好きなんだ



「俺に言えないことなのか?」


そりゃあ、言えないよ。

サキと琴音がキスしているところをみてショックで逃げ出した、だなんて口が裂けても言えない。


「そういうわけじゃないけど……」

「じゃあ、なんなんだよ」

「サキには関係ない……っ!
そんなことより早く琴音のところに行ってあげなよ!!失ってから気づいても遅いんだから!!」


早く……早く行ってよ。
じゃないと、また泣いてしまうから。

こんなに突き放しても、君との距離は遠くならないし縮まりもしない。


「俺は……俺はお前のことも失いたくない」

「……は?」

「俺がこのまま琴音のところに行ったら
お前はまた一人で泣くんだろ?」


なんで見透かしたような瞳が訴えかけてくる。

サキはいつもズルいよ。

私はいつもどうやったらサキへの気持ちを消せるのか考えているのにサキはいつだってその考えを打ち消すようなことばかりしてくるんだもん。