好きで、好きで、しょうがないのは分かっている。
嫌いになれないのも、簡単に諦められないことも、ずっと好きでいることも。
でも、でも……私だってどうしたらいいのか分からない。
この未完成の恋は一体どこに辿り着くんだろうか。
どうすることが正解で、正しいことなのかなんて考えても考えても答えは出てこない。
一生きみを好きでいることは簡単なのに、きみを嫌いになることなんて一生かけても無理なくらい難しい。
「……ほんと、嘘が下手だな」
そういうと、私の頬を流れる涙を優しくそっと親指で拭ってくれたサキ。
私をみて、呆れたように、でもどこか悲しそうに笑っているサキを視界に映すとやっぱり鼓動は簡単に高鳴ってしまう。



