抱きしめられた時の
腕の感覚や胸元のほどよい筋肉…

変態みたいだけど、本当に全身の血が沸騰するように熱くなってしまうほど、彼の姿にドキドキしてしまった。


「なっちゃん、入るよ」


おばあちゃんがトントンと
部屋の扉をノックして入ってきた。


「どうしたの?」


「…咲都(さきと)くんと会った?」


おばあちゃんの口から出てきた名前に
トクンと大きく胸が高鳴った。


ついさっき会ったばかりで、酷いことを言って走って逃げてきたんだもん。


無言で頷くとおばあちゃんは「そう。一番なっちゃんのことを心配してたのは咲都くんなのよ」と言った。


「………でも」


「なっちゃんの好きなようにしたらいいよ。
ここにはなっちゃんを邪魔する人なんてどこにもいないから」


まるで、私の心を覗いているのかと疑いたくなるほどおばあちゃんの言葉は私が心の中で思っていたことと当たっていた。