こんなに苦しくても、辛くても、ここに辿り着いてしまうなんて私は本当にバカでどうしようもなくサキのことが好きなんだと改めて思い知らされた。


「……憎いくらい綺麗だ」


暗闇で深い青色をしている海に空を煌めく星たちが反射して、息を呑むほど綺麗な景色になっている。

ジッ、と見つめて頭に焼きつける。

この景色をみたらきっとサキは
大興奮して騒ぐんだろうなあ。

それか、感動しすぎて泣いちゃうかもしれない。

こんな綺麗な景色、一人で見るには寂しいよ。
ねえ、サキ。
隣にきて、好きって言って、抱きしめてよ。

私がみる景色をサキとも共有したい。
彼女でもないのにわがままだって言われるかもしれない。でも、好きだからそう思っちゃうんだよ。