それでもキミが好きなんだ



「あー、そうだったな。
んじゃあ買いに行ってくるから
お前らそこらへんで待ってて」


その言葉を残して、二人は行ってしまった。

歩く人たちの邪魔にならないように端の方に移動した私たち。


「俺と夏葵が仲良さそうにみえるって見えるなら咲都と夏葵の方がよっぽど仲良さそうで付き合ってるように見えるけどな」

「そうかな」

「正直、咲都が琴音と付き合うとは思ってなかった」


健吾のその言葉に私は目を丸くして驚いた。

だって、今まで誰よりも二人の近くにいた健吾がそんなこと言うなんて思っていなかったから。


「なんで……?」

「まあー……それは俺の勝手な思い込みだったから言わない」


はぐらかされたのにはなにか理由があるんだ。
だから、これ以上深く聞くのはよくないよね。


「買ってきたぞー」


少し遠くの方からこちらに向かって仲良さそうに手を繋いで歩いてくるサキと琴音。


「……サキのバカ」


私の呟きはきっと健吾にだけしか聞こえていない。
だけど、健吾は聞えていたはずなのに気を遣ってくれたのか何も言わなかった。