それでもキミが好きなんだ




「なっちゃん、なんか楽しそうだな」


ご飯を食べているとおじいちゃんが嬉しそうに言った。


「そうかな?」


「うん。前より笑顔が可愛いくなってるよ」


「えっ?」


「咲都くんのおかげなのかな」


おばあちゃんが優しい声色で言ったので
恥ずかしくて視線を下げた。


「な、なんでサキなの!」


「ふふっ…やっぱり二人は仲いいわね」


「そうだなあ。咲都くんは優しいからな」


二人はサキのことで盛り上がっている。

そりゃあ、サキといると自然と笑っていられるけど……サキにはちゃんと好きな人がいるもん。それは私じゃない。


「も〜、やめてよ。そんなんじゃないから!」


私が否定しても二人は優しく微笑んでいるだけ。

だけど、不思議も嫌な気持ちにはならなかった。

それほど、二人の私を見る眼差しが優しかったからだ。


ご飯を食べ終わってお風呂にも入り、ベッドでゴロゴロしているとスマホのバイブレーションが鳴った。


画面を見ると、電話をかけてきたのはサキだった。


「また迷惑電話」


ぽつり、と言葉をこぼしながらも対応のボタンを押してスマホを耳に当てた。


『あ、俺俺』


「オレオレ詐欺は結構ですー」


そういって切ろうとすると、電話越しに慌てた声で『俺俺!咲都!!』と言ってきた。


「わかってるってば」


クスッと笑うとサキが『んだよー』と少し不機嫌そうに言った。