それでもキミが好きなんだ




体育の授業が終わり、みんなが教室へ戻っていく。


琴音も友達がいないわけではないので仲のいい子と歩いているところが視界に入った。

はあ、なんで私がこんなにも重苦しい気持ちを抱えていなきゃいけないの。

そんなことを思いながらゾロゾロと帰っていく女子たちと三歩分ほど距離を置いて歩く。


『いつかお互い全国大会に行こうな』

『そうだね。そのためにいっぱい頑張らなきゃ』

『指切りげんまん』


小指が絡み合い、約束を交わした。
ふと、果たされなかった思い出が頭の中に蘇った。

サキは、いなかった。その夢の舞台に。
あー…もうこのことは忘れよう。