それでもキミが好きなんだ




「そんなこと……」


「サキのこと好きなんでしょ?
だったら、もっと自信もって胸張ってサキの隣にいなよ。誰がなんと言おうとあんたがサキの彼女なんだから」


私はなんでこんなことを口走っているんだろう。


早く別れてしまえばいい、そう思っていたはずなのに相手が琴音だと強く言うことができない。

仮にも親友だと呼べる相手だったからかもしれない。いや、それだけじゃない。

きっと自分はサキを手に入れられないから。

どんなに手を伸ばしても、死にものぐるいで掴もうとしても、もうすでに他の人の手を握ってしまっているサキには届かないんだ。

だからこんなにもイライラするんだ。手に入れられているくせに弱気になられると無性にムカつく。

こんなのでムカついているなんて私は小さい子供のようだなぁ。

欲しいおもちゃが手に入らなくて、でも友達は手に入れていて、なのにその子はそのおもちゃを心から楽しいと思って遊べていない。そんな感覚だ。


できることなら私が奪ってしまいたいくらいだ。