それでもキミが好きなんだ




サキがドリブルしているボールを見つめて、体育館の床を蹴ってボールを奪いに行く。

だけど、それをステップインで交わされてすり抜けていった。

やっぱり、上手い。素直にそう思った。

三年前よりもずっとずっと上手くなっている。

私も負けていられない。

そう思い、すぐに再び奪いに行くけど何度もすんなりと交わされる。

体育館には私とサキの靴が床と擦れてキュッ、キュッ、と甲高い音を響かせている。

その中で着替え終わった人たちが体育館に着て、私たちを見ながらひそひそと話している。

だけど、そんな声私の耳には一切入ってこない。

それくらい夢中でサキがドリブルしているボールを追いかけて、奪い取ろうとしていた。

だけど、フリースローライン辺りでサキが両手で額を付近に構えてゴールに向かってシュートを放ったけれど、ボールが高くなりすぎる前に右手を前に出してボールをカットした。


ダンダンッ、と行き場をなくしたボールが体育館の床に転がる。


「くそー、あとちょっとだったのに」


「危ない危ない。よし今度は私がオフェンスね」


「はいよ」


渡されたボールを受け取り、今度は私が攻める。


ボールをカットしようとしてくるサキを交わすけど動きがすばやくて正直負ける気しかしない。


さすが、現役バスケ部員。